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所有者不明土地問題の現状

最終更新: 2019年11月19日

■所有者不明土地とは 「所有者不明土地」 とは 登記情報によって所有者が直ちに判明しないか判明しても所有者にたどり着くことができない土地のことをいいます。 「所有者不明土地」は当然のことながら低利用・未利用の土地であり、更に活用しようと思っても権利者が誰なのか容易に分からないため、利用をしようにもできないといった問題に直面します。

■所有者不明土地の利用円滑化法が成立 国土交通省は、平成30年の通常国会に所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案(所有者不明土地法案)を提出して成立し、平成30年11月15日に一部施行、令和元年6月1日に全面施行されました。

■地域福祉増進事業が可能に

この所有者不明土地法によって「地域福祉増進事業」が可能になりました。

地域福利増進事業とは、公園、緑地、学校や医療施設、社会福祉施設、周辺で同種の施設が著しく不足する場合は店舗などの購買施設や教養文化施設といった地域重任の福祉や利便の増進のため施設を整備する事業をいいます。

こうした事業を、一定規模以上の建築物がなく使われていない所有者不明土地で行うことができます。

土地利用権は都道府県知事の裁定を受けることにより最長で10年間取得でき、関係者の同意があれば使用期間の延長とされています。事業主体には地方公共団体のほか、NPO、自治体、町内会など誰でもなることができます。

■ 所有者不明土地対策の先進的取組のモデル事業を募集

国土交通省では所有者不明土地対策の先進的取組としてモデル事業を3度にわたって募集しました。 平成31年4月24日~令和元年5月23日の第1回目の募集での応募は6件でこのうち4件が6月に支援事業として採択。6月14日~7月31日に第2回目の募集が行われ、6件の応募のうち2件が支援事業として採択されました。さらに8月30日~10月11日にかけて第3回目の募集が行われ応募3件中1件が採択されました。 モデル事業では合計7件が採択されましたが、応募も合計15件と出足は低調な模様です。 ■まだまだ改善の余地あり

所有権を絶対とする考えが強い中で所有者不明土地対策としては画期的な一歩を踏み出したこの制度ですが、まだまだ始まったばかりと言えそうです。 やはり所有権は絶対という意識は根強く利用権を設定してもトラブルに対する不安は拭えないこと、利用権は原則10年で建物の建築を考えた場合には期間が短く、現実的に選択できる事業の内容が狭められてしまうこと、地域福祉増進という目的に合致した事業が限られること、衰退して所有者不明土地が多数あるような地域ではそもそも地域福祉増進事業の必要性が低いことなど、様々な問題があります。

フロンティア資産評価研究会 空家対策専門部会

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