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「アベノマスク」は妙案だったが

品薄が続いているマスクであるが、政府が旧式の布マスクを配布して急場を凌ごうとしており、巷間「アベノミクス」になぞらえて「アベノマスク」と呼ばれている。

現在主流のサージカルマスクは必要性の高い医療機関に優先的に供給し、必要性が低い人には旧式のマスクで乗り切ってもらうという計算で、需給が逼迫する中では理にかなった施策であると考えられる。 ただ、アイディアとしては理にかなっていても、現実に現物を調達して配布することは決して楽な話では無いことを思い知らされた。 未配布マスクを全量回収 政府納入で興和・伊藤忠 | 2020/4/24 - 共同通信 https://this.kiji.is/626093253530600545?c=113147194022725109 マスクの中から不良品が見つかったということである。 現在の工業製品の製造ラインでは、製造ラインにスキャナなどを置いて不良品を排除するインライン検査を行う設計になっているものが多い。かつては人の目に頼っていたのだが、いわゆるAIはこの辺が大の得意分野で、正確かつ高速な検品が可能になる。 また、マスクのような衛生品はクリーンルームやクリーンブースで生産が行われているのが普通である。したがって、全く無いとは言えないが、異物が混入する可能性は低くなっている。 ここからは想像になってしまうが、髪の毛が混入したり、大きくカビた製品が見つかったということは、検品が機能していなかったか、あるいは古い製造ラインを急遽動かしたため生産体制が整わないうちにどんどん生産してしまったであるかも知れないし、海外のあまり品質管理の行き届かない生産拠点で生産されたのかも知れない。かなり以前に製造された在庫品が出回ってしまった可能性も考えられる。 今回のように急激に需要が増加した場合でも工業製品の増産にはそれなりの時間がかかる。もともと生産能力には限りがあるし、能力を引き上げるには準備が必要になるから、明日すぐ増産という訳にはいかない。そんな中で短期間に大量の製品を集めようとすれば無理が生じるのは致し方ないことだ。 マスクの入手が困難な中では例え旧式のものでもありがたいが、旧式のものでも調達は決して楽ではないということで気長に待つしかないだろう。


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