今朝のニュースで原油価格が市場初めてマイナスになったことが報じられた。 現在どうなっているかと思い手元の端末で確認してみたところ、マイナスではなく0.01USD≒1円だった。
原油はエネルギー源として価値のあるもので、近年では価格が上昇し、身近では航空券で燃油サーチャージを取られたり、ガソリン代が高騰したりといった影響が出ていた。 それが一転COVID-19の影響で世界経済がストップし、原油が一気にだぶついて価格が暴落した。 マイナスになった原因として、在庫がだぶつき、保管場所がなくなり、保管コストが高くついているため、手持ちの原油を手放したいという動きからマイナス価格がついたという。つまり、保管コストを負担するより持参金をつけてでも売ってしまった方がまだいい、ということである。 資産価格のマイナスというのはないようで結構ある。 ゴミがそれである。お金を払ってでも持っていって欲しいものだ。有用性がないからそもそも資産とは言えないかも知れないが。土地の場合でも、使い道がなく固定資産税でキャッシュアウトしてしまうような土地で、買い手もつかないようであればマイナスもあり得る。実際、北海道や本州などでも条件の悪い土地は固定資産税何年か分をつけたり、他の土地の「おまけ」として取引されることがあるのだ。 原油のような棚卸し資産の場合、生産すればキャッシュが出て行ってしまうようなら、生産はストップするはずだから、自ずと供給が止まり、価格は程なく回復に向かうのではないかと予測される。 評価の世界においては、別に明確が決まりがあるわけではないが、マイナスの評価額はないというのがルールであり、マイナスになるような場合でも評価上はゼロ円とされる。 費消あるいは使用されれば利益を生むのが資産であって、費消あるいは使用されればキャッシュが出て行ってしまうのであれば資産ではなく負債になるから、資産の価値の最小値はゼロだというのが論拠だと聞くが、本当かどうかは分からない。 いずれにしてもこの混乱ぶりは尋常ではない。
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