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執筆者の写真Frontier Valuation

「プリンシパルベース」の戦い やぐら鶴

今年も静岡県青年司法書士協議会 「Rcafeしずおか」でやぐら鶴が開催されました。 やぐら鶴には初回から参加しており、8回目の参加となります。   あまり書きすぎるとネタバレになってしまう可能性もあるので、書きすぎには注意しなけらばなりません。本コラムの「やぐら鶴」のエントリには一定のアクセスがあり、研究されている方も多いようです。   やぐら鶴は獣医師・堀北哲也さんと静岡県職員の柴田正志さんが考案した、宮崎口蹄疫の教訓から生まれたチームビルディングのワークショップです。 今年は奇しくも静岡県内で初めて豚コレラに感染した野生のイノシシが発見されたちょうどその日だったため、柴田さんが欠席。ワークショップどころかまさに本番ということになってしまいました。 やぐら鶴はワークショップと言っても一種のゲームで、やり方にはルールがあります。 ルールがどうなっているかはネタバレになりますのでNGですが、大まかに言えばやっていいこと悪いことがあります。 とはいえ、ルールというものは世の中の森羅万象を知り尽くして作られたものではなく、やはりどこか欠缺(抜け穴)があります。 勝負するとなれば、少しでも有利に事を運びたいため抜け穴は探したくなるものです。 また、さまざまな背景からルールには書いてはいないけど当然NGとなるようなことも存在します。 やぐら鶴にも、経験者には分かる「書かれざるNG」が実はあるのです。 今回もそのルールの扱い方が焦点のひとつでした。 私の所属したチームではいろいろアイディアを出し、負けない方策を考えました。 中には典型的なものからだいぶ外れたことをいくつかやりました。 「書かれざるNG」がある以上、そうした戦術もNGとされるリスクがあります。 ルールに書いていなくても邪道なことをやればNGとされるかも知れません。 NGになるのが恐いのでやらないという選択もありますが、今回は仮にNGになったとしてもマイナスよりプラスの方が大きいかどうか判断して、邪道を行くことにしました。 結局、マイナスはなく3チーム中1位になりました。

優勝賞品は長崎県産のみかんでした

最も3チームの中に「Love and Peace戦略」を取って、勝負に拘らない戦略をとったチームがあったのも大きかったかもしれません。 あと、奇抜なアイディアに対して寛容で協力的だったチームのメンバーも良かったのだと思います。 話を元に戻すと 「決まりがないこと・書かれていないこと=わからない → やらない」 と捉えるか 「決まりがないこと・書かれていないこと=ヤケドをしないように挑戦してみる」 と捉えるか の違いです。日本社会の場合「決まりがあるか・書いてあるか」を判断根拠にすることが非常に多いと感じます。 ですから、逆に「決まりがない・書いてない」ことが起こると途端に立ち往生してしまうのです。そして慌てて原因の根本ではなく表面的なことに網をかぶせてきます。そうすると訳の分からない規制が増えて、終いには誰も何もできなくなります。 ルールに厳格に縛られることをルールベース。それが進みすぎると「形式主義」になりますが、一方で世界ではルールの抜け道を探して倫理的に許されないことをするプレイヤーが後を絶たないため、プリンシパルベース(原理原則主義)が採られつつあります。プリンシパルベースになると逆に感情に流された世論の力が大きくなる恐れもあるのですが、見てくれだけを整えればいい「形式主義」に比べれば全体最適が図られると考えられます。 ちょっと脱線気味になってしまいましたが、今回も学びの多い「やぐら鶴」でした。

 

フロンティア資産評価研究会 松浦 英泰

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