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モーターショーに見るクルマ業界の混迷

最終更新: 2019年11月27日


第46回東京モーターショー2019が今日開幕した。

今朝のNHKニュースが報じるところによれば海外メーカーの参加が僅か4社に留まるという。

以前はモーターショーというと指折り待っている友人もいたが、最近は行ければ行くという人が多くなってしまった。

最近、車の価格が高くなっていると指摘する声も多い。

環境性能の強化やアクティブセイフティの装備充実など質的には変化しておりそれだけコストが高くなっていることがその一因である。価格が高くなれば需要は減るのが一般的である。それなのにメーカーがあえて価格の高い車を繰り出してくるのは、高い価格についてくる買い手が世の中にはいるからである。 日本は1990年代のバブル崩壊以降、低成長が続いていてGDPも横這いである。一方でアジア諸国ではGDPの伸びが高く、6%程度の成長を続けている国が多い。成長を続ける国々で車が売れればメーカーはそちらに経営資源を積み込むのだから、国内メーカーはともかく、東京モーターショーへの海外メーカー出展が減っているのは日本の国力が落ちたということ... だと、考えていた。


しかしながら、日本のみならずヨーロッパのモーターショーでも国外のメーカーの出展見合わせが増えているのだという。となると日本の国力だけが問題ではなく、車が行き渡った国々では、消費者のモーターショーへの関心が薄れていることが大きな要因ということになる。

車を持つことが夢でありあこがれである新興国と、現実に車を手にして単なる移動手段と考える国では車に対する期待値が違い、車に飽きた人達は華美なショーを見に行くことに価値を感じなくなっていると言うことだろう。

車自体も、安全性や環境性能の要求が高まり個性的ではなくなった。昔は街中を走っている車を見れば車の名前が即座に思い浮かんだが、今では前から見るとアクアとプリウスの見分けがつかないとまでいう人もいるくらいである。


一方で、今回の東京モーターショーには電機メーカーまで出展しているという。クルマ業界とその他の業界の垣根が少しずつ崩れはじめ、業界もハイブリッド化しているように見える。 車が、メカやマシーンといったごつごつしたイメージのものから、スリムなエレクトロニクス調になると同時に、既存の自動車メーカーのあり方も揺らいでいるように思える。

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