top of page
  • 執筆者の写真Frontier Valuation

米国で誕生したCEIVという資格

米国ではASA等が今年から事業評価分野でCEIV(The Certified in Entity and Intangible Valuations)と呼ばれる資格制度を導入している。

これは米国証券取引委員会が一部の事業評価分野の評価人の能力や倫理面を疑問視したことで、ASAのほか、米国公認会計士協会(AICPA)、ロイヤル・インスティテュート・チャーター・サーベイヤーズ(RICS)が会員の能力を証明し、専門的立場を強化するために設けられた資格である。

評価の分野は世界各国を見ても不動産の評価を手始めに徐々に他の分野に広がっていくことが多いようである。 不動産の評価を手掛ければ不動産以外の有形資産である機械設備も..ということになるだろうし、機械設備の価値を知ろうと思えばオペレーションが必ず絡んでくるから、無形資産である事業評価そして知財評価へと関心か広まるのであろう。特に知財評価の世界はこれからの伸びしろが大きいように感じる。 アメリカの場合、資産に評価をつけファイナンスに繋げる手法に長けている。日本はまだヴァリュエーション自体の体制が整っておらず、金融関係者もあまり乗り気ではない。

事業評価分野もまだまだ伸びしろは大きいと言うことだろうか。アメリカでは資格が乱立気味であるという話は聞く。それだけ期待値が高く、参入者も多いということだろう。大抵、参入者が増えて市場ができてくると金儲け目当てで参入するプレーヤーが増え、フィーは下落し、粗悪なサービスが蔓延る。米国の企業価値評価の世界はおそらくそのステージなのではなかろうか。

そういえば先日、ASAが機械設備評価や事業評価で世界的に知名度を上げたのは、1980年代後半に米国鑑定財団(TAF)が立ち上がり米国鑑定業務統一基準(USPAP)で不動産鑑定以外の評価基準が定まってからだという論文を拝見した。

そうだとすると、日本の機械設備評価の世界はアメリカに30年以上遅れていることになるが、日本に複数の専門分野を網羅した「鑑定業務統一基準」が生まれそうな気配はない。そうすると、遅れはさらに広がってしまうのではなかろうか。

Choose ASA for your Certified in Entity and Intangible Valuations™ (CEIV™) Credential http://www.appraisers.org/credentials/ceiv-certification


閲覧数:104回
bottom of page