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  • 執筆者の写真Frontier Valuation

政府専用機の売却先が決まる

更新日:2019年8月27日

日本国政府の運用する政府専用機が今年の4月に初代のボーイング747-400から、2代目となるボーイング777-300ERにバトンタッチされた。 旧政府専用機は入札にかけられ、リサイクル業者に売却されることが決まったという。 旧政府専用機、2機落札 エコネコル、機体リサイクル事業進出へ (Aviation Wire)https://www.aviationwire.jp/archives/173024


 落札者の名前を見て見覚えがあると思ったのだが、調べて見るとやはりエコネコル社は日本資産評価士協会の理事の方が所属する会社のようである。 ASAは倫理規定が厳しく、評価人自らが売買など利害関係が生じるものについて評価を行うことは禁じられているが、評価人が機械設備などの流通業に携わることまでは禁じられてはいないので、全く問題は無い。 ただ、ストレートな話で恐縮ではあるが、評価で関与するより実際の取引に関わった方が実入りはいいから、売買の利益を捨ててまで評価に関わる人はいないだろう。

 このニュースは別の通信社も配信しているが、そちらの記事では落札価格13億円で、落札後は海外へ転売する旨の記載があり、AviationWireの記事とは内容が多少異なっている。

ちなみに以前、ボーイング747を破壊せよ!~旅客機のスクラップ価値 という記事で、ボーイング747の残材パーツの価格が$680万であると書いた。110円/$として7億5千万円である。2機で13億という情報が正しいとするとかなり頑張って落札したのではなかろうか。   一方でボーイング747はヘリテージとしての価値もそろそろ出てくるのではないかと思われる。近年は大型の旅客機でも双発機(エンジンが二つの航空機)ばかりになり、最後の牙城だったエアバスA380も製造が打ち切られることになった。時代の趨勢は双発機指向になっていて、経済的には割に合わないものになりつつあるが、特に航空旅行の大衆化に大きな役割を果たしたボーイング747は産業遺産としての価値が高まっていくのではなかろうか。    余談ではあるが、消えていくはずの4発機が今週末デビューする。 全日空が24日にA380型機を成田-ハワイの路線に就航させる。 事業再生のしがらみによる産物とはいわれているが、時代の趨勢に逆行するこの一手がどうせるかは大変注目である。


 



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