日刊工業新聞ニュースイッチの記事から。
工作機械の「平成史」、30年間で戦う土俵変わる
http://newswitch.jp/p/15938
弊会にはものづくりの現場で働いた経験もあるメンバーがおり、昔の工作機械についてどうだったか聞く機会があった。現在の工作機械は数値制御(NC)で動作しているが、NCがなかった時代はどうだったかと聞いたところ、職人の腕や勘が頼りであったという。 今でも、人間の感覚の領域でしか精度が出せない分野はあると言うが、それは長年経験によって熟練した技術を持つ職人によって初めてなせる業であり、誰でもできるというわけではない。 しかしながら、NCの普及によって、機械でできることの版図は徐々に広がっていった。
この記事によれば平成の初め頃はまだ、精度や加工速度、機械剛性と言った性能が戦いの軸であったという。21世紀に入り平成が終わろうとする今、 操作性や工程の集約化、自動化、ターンキーなどが戦いの土俵になっているのだという。
機械設備の世界ではコストキャパシティ法という手法が使われる。これは価格と容量の相関関係に着目した手法であるが、速度や生産量をパラメーターとして応用されることもある。しかし、実際にやってみると何をパラメーターに取るべきかはとても難しい。単に容量や速度だけではなく、他の要因も価格に影響しているケースは多い。 機械設備の評価もコンピューターの発達による進歩が大きいとは思っているが、価格や価値は公式に放り込めばたちどころに求められるものではなく、人間が考えるべきところは多い。
機械メーカーの戦いの土俵。すなわち"価値尺度の軸"の変化を把握することもそのひとつなのではなかろうか。
【関連記事】
米国鑑定士協会認定資産評価士(機械・設備)
Comments