先日、ASAのWebinar、ME148 The Art of Benchmarking を受講した。 Benchmarkingとは、新規コストを求めるための手法のひとつである。 新規コストを求める方法には Direct Costing・・・直接法
Trending・・・・・傾向法
がよく使われるが、もうひとつの方法としてBenchmarking ベンチマーク法もある。
基本的にASAの評価メソッドはガチガチに「こうしなければならない」と固まってはおらず、正当性が証明できれば良い。
ベンチマーク法は、類似の物理的特性、機能、および効用を有する既知の物件価格からコストを推定する方法で
間接法といえるものになるだろう。
この中には、機械設備評価を行う上で必須の知識であるコスト・キャパシティ法、
バッテリーリミット、経験則や能力ベースの比較も含まれる。
この中でコスト・キャパシティ法に関するトピックも紹介された。
コスト・キャパシティ法で難しい点のひとつが、どのような乗数を取るかである。
ASAのPOVで教えられる数字が「0.6」である。俗にシックステンの法則、0.6乗ルールといわれ
「分からなかったら0.6を乗せろ」と教えられた。
講義の資料によれば、攪拌機、コンベヤー、コンプレッサー、タンク、送風機、ポンプ、 蒸気発生器、蒸発器、ファン、モーター、フィルター、乾燥機、クラッシャー、炉など 188の品目について調べたところ、平均で0.66、最頻値が0.65、標準偏差が0.22であったという。 つまり約6割が0.44~0.88の数値を取ることになる。
「0.6ではなく0.66を使うといいかもしれない」と言うことだが、 こうしてみると0.6もそこそこ確かな数字ということになりそうだ。 特にスピードが重視される評価やフィーに乏しい評価の場合は0.6又は0.66でも ある程度説明はつくのではなかろうか。
米国鑑定士協会認定資産評価士(機械・設備) 松浦 英泰
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