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エアバスA321LRが航空業界を変える?

最終更新: 2018年11月22日

先月、欧州エアバス社のジェット旅客機A321LRが初飛行を行った。

A321LRはA321neoの航続距離延長型である。 A321neoは1990年代に開発されたA321型をエンジンを中心にリファインしたものでneoはNew Engine Optionの略である。

A321は200人強の乗客を乗せて飛行できるが、比較的小型の飛行機であるため航続距離は短く、概ね3,000キロ程度の範囲でしか飛行ができなかった。

エアバスA320シリーズはそのサイズから格安航空会社(LCC)にとっては使いやすいサイズで、エアアジアやジェットスターといった日本でもおなじみのLCCでも多用されている。

A321LRはエンジンの高性能化により、燃料タンクを追加すれば約7,400キロ(4,000ノーティカルマイル)を飛行できるようになった。 これによって大西洋を横断することも可能になる。

ジェット旅客機の歴史を見れば、双発機の先駆けであるエアバスA300やボーイング767、757は大西洋横断ができるようになって大きくセールスを伸ばした。 今、大西洋路線で使用されていて後継機がないとされていたボーイング757の代替機としてもうってつけの機材となった。

これらを合わせて考えると、航空業界の勢力図も大きく変わるかもしれない。 日本は東南アジアの主要都市から距離があり、地理的にLCCのビジネスモデルから外れていたものの、A321LRによって、直行が可能になればエアアジアなど東南アジアの有力LCCがビジネスモデルそのままに日本に乗り入れることが可能になる。 そうすると、競争環境は大きく変わるかもしれない。

ただし、A321のような比較的小さい旅客機で長時間移動することは果たして快適かという問題もある。2~3時間詰め込まれるなら我慢できるが6~8時間詰め込まれて、しかも夜行となれば厳しいかもしれない。

A321LRはハブ&スポークからピアtoピアへ 航空業界の経営スタイルを大きく変える可能性は高く今後の動向がどうなるか見守りたいところだ。


2018.3.6


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