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知財価値評価(先端情報)セミナー 米国CEIV制度

最終更新: 2018年11月21日

去る11月25日(土)に、東京・霞ヶ関の日本弁理士会館で 日本弁理士会・日本資産評価士協会共催 「知財価値評価(先端情報)セミナー 米国CEIV制度」が開催された。 このコラムで何度も述べてきたとおり、日本で公的に設けられている公正価値評価の制度は 不動産鑑定のみであり、その他の機械設備、宝飾・骨董などの個人資産、さらに事業評価、知財の評価といった 不動産以外の資産の評価は一般的ではない。 米国についても、公的に整備されているのは不動産(州単位の資格制度)のみであることは同じであるが、 その他の資産の評価制度は民間の評価人団体が推進役になっている。 しかしながら、特に無形資産の分野である、事業評価や知財評価では評価人団体が乱立しており その評価基準は評価人団体でまちまちであり、かなりラフな状態であることから、 この状態を憂慮した米国証券取引委員会の監督の下、米国鑑定士協会(ASA)のほか、 米国公認会計士協会(AICPA)、ロイヤル・インスティテュート・チャーター・サーベイヤーズ(RICS) が会員の能力を証明し、専門的立場を強化する目的で、事業評価分野で CEIV(The Certified in Entity and Intangible Valuations)と呼ばれる資格制度を導入した。 今回、CEIV認証策定でASAの責任者を務めた、Raymond Rath氏が講師となって、 CEIV制度の背景や、認証を受けた評価人が遵守すべき基準であるMPF(【動産評価コラム】知財価値評価(先端情報)セミナー 米国CEIV制度-有限責任事業組合 日本動産評価フロンティア http://www.japan-frontier.net/columns/306) についての解説が行われた。

米国の事業評価の世界も参入が相次ぎダンピング合戦が横行し、品質の低下が起こったため 評価人が最低限評価書に記載すべき事項として差がめられたのがMPFである。

詳細については割愛するが、MPFは現行のUSPAPなど機械設備評価基準と比べても厳格であり、 依頼者から提供された資料やヒアリングでの供述などを検証することが義務づけられているほか、 インカムアプローチ(収益還元法)のうちDCF法の適用においては、割引率算出についての定量的な説明が必要で 「経験」や「勘」「総合的な判断」といった曖昧な表現を使うことが許されないほか、 リスク項目も割引率の上乗せではなく収支計画で極力考慮することを求められるなど、 評価人にとっては厳しい内容となっている。 機械設備評価にとってMPFは直接関係するものではないものの、 将来的にはMPFのレベルでの評価報告が求められるようになるのは ほぼ間違いないのではないかと思われる。 これらの制度は米国で今年始まったばかりであり、今後様々な改定が加えられるはずだから、 他分野の話と聞き流すのではなく、注視することが必要であろう。

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