コロナ禍による減収でダウンサイジング運用を選択した水道施設

筆者は静岡市上下水道事業経営協議会の委員を拝命している。 1期2年間だが、今は2期目の2年目である。 先日18日金曜日に今期最後の委員会会議が開催された。 通常であれば最後の会議で、事務事業や施策の評価報告書を提出して一段落となるのだが、今年は新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、事業計画の見直しの検討が必要になった。 静岡市の水道は当初、2020年6月から料金改定が計画されていた。 ところが新型コロナウイルス感染症にともなう経済停滞の影響を考慮して、4ヶ月延期された。 料金改定は昨年の協議会で議論を重ねた。人口減少や節水機器の普及に伴う使用量減で料金収入が落ち込む一方、老朽化した配管など施設更新の需要が増加し経費は上昇傾向で、このままの状態が続くと収支がマイナスに陥ることから、昨年、基本料金について14.8%の値上げを行うことで決定していた(水道事業は独立採算制で税金による補填はないのが原則である)。 4ヶ月分の減収額は4.8億円であり、これを補う経費の削減案が会議で示された。 水利用の減少で余剰となった施設の廃止や耐震工事の縮減で5.5億円の財源を捻出するという内容であった。そのうちひとつの貯水池は貯水量を縮小して運用することで施設の負担を抑え耐震工事を縮減するという手法が採られていた。

コロナの影響は大きい

貯水量を抑えれば支える重量も抑えられ、施設に余力が生まれることから耐震工事の必要がなくなるということだった。施設はそのままで運用によるダウンサイジングとキャッシュアウトの削減を図ったのは巧みなマネジメントである。評価の観点からすればダウンサイジングした分、再調達の観点での価値は減少するものの、キャッシュアウトの削減には効果があるため、その分のロスも少なくなると考えられる。 人口減少社会では施設のダウンサイジングも必要になってくる。上手くダウンサイジングできれば余計なコストの支出を当面は抑えることができる。ただ、いずれは老朽化、再築のサイクルが来ることは間違いないから、その時にどう対応するか改めて迫られることには間違いない。 人口減少社会でのインフラ最適化という課題は始まったばかりだと改めて考えさせられたところである。


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