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東京カレッジ・ラウンドテーブル「アフターコロナの事業再編」

先日Facebookでフォローしている大学教授の方が、東京カレッジ・ラウンドテーブル「アフターコロナの事業再編」について論評されていて非常に興味が湧いたので実際に視聴してみた。

コロナ禍で景気が悪化していると叫ばれているものの、実際には倒産件数は少ないという統計(ただ、4~5月頃に裁判所が機能停止状態になっていたのでその影響があるかもしれない)もあるという。 興味深かったのは債務過剰でdebt over hangになった企業が雇用の流動性を阻害し、企業を存続させることに集中してしまい、新規投資や技術革新がおざなりになってしまうという見解だ。つまりdebt over hangの企業は会社を存続させるため社員に安い給料と長時間労働を我慢してもらうというブラック企業になるというのである。 先日事業再生支援協会(SRC)静岡支部の研修会で民事再生の事例研究があったのだが、話を伺うと、ターンアラウンドを主目的に制定された民事再生の制度も実際に使ってみると取引先などは破産と同等の扱いになってしまい取引が継続できなくなるケースが多いという。 この動画のディスカッションでもそうした問題を克服するため、現在の制度とは異なる新たな事業再生の枠組みも提案されていた。 特に日本ではいったん事業に失敗すると立ち直ることは容易ではない。 事業に失敗すれば一生日の当たらないところで安く厳しい労働で借金を返していくようなイメージもあるし、事業に失敗した人が檜舞台に上がることは少ない。従って、なかなかベンチャー企業は生まれず、産業の新陳代謝が図れないという問題があった。安倍前内閣でも当初「再チャレンジ支援」が提唱されていたが、十分にアウトカムがあるかと言えば残念ながら今の段階ではそこまで行っていない状況である。 事業に失敗した人でももともとは高い能力を持っており、排除されるのは社会の損失であるし、失敗を経験した人だから見えることもあるのだ。そのためには再チャレンジがしやすい環境と同時に清算がしやすい環境も整備する必要もある。


アフターコロナでこれらの提言が実現されれば喜ばしいところである。

しかしながら、コロナ禍でネットを使ったイベントが増え、地方に居ながらにしてこのような情実な情報に触れられるようになったのは、コロナ禍の数少ないメリットのひとつだろう。


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