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金属3Dプリンタの需要が拡大中

7日の日経新聞が金属3Dプリンタの需要拡大を報じている。   金属3Dプリンターに脚光:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO45789950W9A600C1TJ2000/


3Dプリンタはプラスチック製品やフィギュアなどの趣味の分野での多く使われているイメージであったが、プラスチック系の樹脂以外に金属も素材として利用できるため、これ以外にも歯科等の医療分野や金属加工などでも活用の道はある。但し、日経新聞にあるように機械自体がかなり高額であり、医療関係の小型のものでも数百万円の投資となる。サプライヤーも少なく、大手の企業よりベンチャー的な雰囲気が強いメーカーが主なサプライヤーが多かった。つまりは大量生産されていないということもあり、他の工作機械に比べても大幅に割高な印象が拭えなかった。また、加工速度が遅いため、大量生産には向かないという特性もあり、大規模な工業生産に用いられる機械という印象は薄かった。

▲光学機器メーカーのニコンも金属3Dプリンターを発売

しかし、昨年JIMTOFを見学した際、工作機械大手の森精機なども3Dプリンタのデモ機を出品していたことから、そろそろ次の普及段階に入ったという印象を受けた。そういう意味ではこの日経新聞の記事を見た第一印象は「やはり」であった。


海外勢では自動車メーカーのBMWがEV向け部品に活用したり、電機大手のドイツ・シーメンスやアメリカのゼネラル・エレクトリックもM&Aを活用してこの分野へ進出したという。  現在の機械の性能や特性から考えて現段階で3Dプリンタの活用範囲は空ほど大きくないと思われるものの、工作機械や電機大手の参入により技術開発が加速度的に早まる可能性が高く、そうなると既存の他の工作機械の勢力図が今後大きく塗り変わる可能性もあると考えておくべきだろう。

 

フロンティア資産評価研究会 松浦英泰

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