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コストキャパシティ法と超過資本コスト・機能的退化・経済的退化

更新日:2022年7月6日

コストキャパシティ法はコストエンジニアによって見いだされた生産能力と価格の相関関係を現す関係式である。

​機械設備評価において様々な場面で利用されるテクニックであるが、このうち超過資本コスト、機能的退化、経済的退化での利用について考察する         

超過資本コスト

 超過資本コストは新規再生産コストと新規再調達コストの差に相当するものである。両者の定義から考えると評価対象物が新規に取得された時点より評価時点においてより簡便なもので代替され、安価に入手が可能になった場合などがこれに該当すると考えられるが、評価実務においては製造ラインなどでボトルネックが存在することによる超過能力を補正するために利用されることがある。 機能的退化 Functional obsolescence F/O 

   機能的退化とは、資産の設計・素材・工程の変化等資産に内在する条件によって引き起こされる価値の損失、そして不適合・超過容量・超過工事、効用不足・超過稼働コストをもたらす減価のことをいう。

 資産に内在する価値の減少を測定する必要があるからであるからコストキャパシティ法とは相性がいいと考えられる。 経済的退化 Economical obsolescence E/O         

   経済的退化とは、地域経済・業界・金融の入手可能性、敵対的競争相手による市場の侵食、素材不足、労働不足、有効な運輸手段の不足、ビジネスセンターの移行、新規制の施行、法改正等、資産を取巻く好ましくない条件により引き起こされた回復できない価値の損失のことを言う。

 経済的退化は外部性に起因する価値の減少である。定性的な因果関係の分析は容易であるものの、因果関係と価値の減少を定量的に把握することは極めて難しく、評価上は非常に難度が高い項目であると言える。 より詳細な解説は会員ページに掲載しています(要パスワード)

 

ASA米国鑑定士協会認定資産評価士(機械・設備) 松浦英泰

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