少し前の話になるが、知り合いの大学教員の方から 「『フォレンジック』で調べ物をしていたら米国鑑定士協会(ASA)が出てきましたよ。」 と言われた。
恥ずかしながら『フォレンジック』と言う用語は聞いたことがなかった。
少なくとも機械設備評価の分野では耳にしない用語である。
一口にASAといっても専門分野が分かれているから、機械設備評価人のライセンスを持っていても
ASAの全てのことを知っていることにはならない。
帰宅して調べてみるた。ネット検索するといろいろと出てくる。
一番多いのが"デジタル・フォレンジック"である。
また、外資系の会社に勤める評価人仲間に聞いてみたところ、
「メールやアクセスログなどのデジタル記録を検査して不正を調査することではないか?」
とのことであった。
しかし、そこに何故ASAが介在するのかは謎である。
さらに調べてみると、会計監査や調査のスキルを用いて不正行為による損害を定量化する仕事
という紹介文を載せている監査法人が複数あった。
どうやら会計分野の話のようであるが、CEIVの例に見られるように
事業評価など無形資産の評価の分野では会計と鑑定の分野が併存していたりする。
また「批判的懐疑主義」もフォレンジックの匂いを帯びているような感じがする。
評価分野でもまだまだ知らないことは多い。 ひょっとすると機械設備分野にいる我々も「関係は薄い」と思っていた フォレンジックと対峙しなければならなくなる時が来るのかもしれない。
米国鑑定士協会認定資産評価士(機械・設備) 松浦 英泰
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