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  • 執筆者の写真Frontier Valuation

ブロックチェーン技術がABLの普及を後押しする?

ここのところブロックチェーン技術に関する本をあれこれと集めては読んでいる。

今のところ、実例と言うよりは未来予想的な内容が多くどう転ぶかは分からない。

卑近な例で言えば、1995年頃のインターネットの状況が今のブロックチェーン技術の状況に似ているような気がする。 あの頃は、Windows95が発売になり、東京・秋葉原の電気店ではカウントダウンが盛大に行われ、雰囲気に飲まれた人がパソコンを持ってもいないのにWindows95のパッケージを買ってしまった等という笑い話があった。 私もあの頃パソコンを購入したが、アナログの電話回線にピーヒャラモデムで接続して、文字中心で写真が数枚のWebサイトを閲覧したものの、「世間では革命のように騒いでいるけど何故?」と思ったものである。ただ、企業のサイトなので懸賞に応募すると、結構な確率で粗品をもらえて「まだ使っている人が少ない」という感覚もあった。電子メールなども使えるのはいいけど、送ることのできる相手おらずのど元がムズムズするような感じでもあった。

ブロックチェーンの定義はいろいろあるが、「価値の移転」に関する事実をもれなく記録し共有する技術と考えられる。 事実を記録し、共有するのであればデータベースではないかとも考え得るが、一つのテーブルに集中的にデータを記録するデータベースとは異なり、分散型であることが特徴であるため、情報の非対称性に風穴を開けるものなのではないかと考えられている。

いちばん大きな影響を受けるのは政府や大企業、専門家と呼ばれる属性の人間であり、当然我々のような専門職も淘汰の対象の範疇であろうと考えられる。その中でもとりわけ大きな影響を受けるのは、金融関係であるといわれる。おそらく、銀行などが収益源としている手数料収入は、ブロックチェーン技術をバックボーンとするサービスが跋扈すれば壊滅的な影響が予測される。 評価人も近い将来、生き残るか廃業して外の道に進むかを考えなくてはならない時がやってくるであろう。

書籍を読んで思ったのであるが、ブロックチェーン技術を用いた金融とABLは相性がいいのではないか?と言うことである。 既存のPOS等のデータ、スマートコントラクト、仮想通貨を融合させると、ABLのスキームがローコストで成り立つと考えられるし、もしかするとモニタリングも不要になるかもしれない。Googleが米国で無人店舗の実証実験を行っているが、商品管理を機械がになうということだから、こうした技術もブロックチェーン技術とリンクすればなおさら可能性は高くなる。

こうなると試してみたくなるものであるが、残念ながらリソースに恵まれていない。 この仮説を検証する機会に恵まれることを神頼みするしかないのがもどかしいところである。

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