先日、Youtubeで動画を見ていたところ、こんな動画があったのでつい見てしまった。
【ザ・解体屋】ボーイング747を破壊せよ!
近年の新造旅客機の引き渡し数はボーイング、エアバス共に500機~2,000機程度である。 新造機があるということは、退役機も存在する。
90年代くらいまでは先進工業国の大手エアラインが新造機を導入し、置き換えられた中古機を発展途上国などの新興エアラインが購入するケースが目立った。ところが、LCCの登場以降、新興国でも新造機を大量に導入するエアラインが現れた。
旅客機はその用途の任を解かれると、たいていは取引業者に引き取られ、砂漠の空港で買手がつくのを待つか解体される運命になる。
この動画の旅客機も解体されるのであるが、解体される旅客機だからといって全てがゴミになるわけではなく、使用できる部品は部品市場に回る。パーツの市場は想像する以上に活発である。したがって、使用価値がないものでも部品として取り出せば市場価値がある場合もあるから、評価を行う場合も機械として使用価値がないからといって安易にゼロ評価にすべきではないだろう。
この動画では取り出したパーツが$680万とのことであったが、パーツとしての売値だと考えられ、ここで働いているスタッフや解体に使う機械器具等、解体スペースの経費等を考えると、ネットの売却価値はおそらく低くなると考えられる。
ちなみにボーイング747の新造機の価格は$2億といわれる。
$680万ということは新造機価格の3.4%である。
解体経費は別途見積もりする必要があるが、仮に30%程度が経費だとすると、ネットのスクラップバリューは概ね新造機価格の2%ということになる。 $200億の2%としても$400万で、1USD=\110とすると日本円で4億4千万ということになる。 解体してもジャンボである。
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