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執筆者の写真Frontier Valuation

評価士と鑑定士の違い

日本資産評価士協会(JaSIA)の会員で機械設備分野の資格者は基本的に国際資産評価士(機械設備)、ASA資産評価士(機械設備)と名乗っています。


呼称については、まず米国鑑定士協会(ASA)の取り決めがあります。


ASAの資格体系は

・フェロー(Fellow) 特別な功績のあった会員に贈られる称号

・上級(Accredited Senior Appraiser) 経験5年以上の会員

・認定(Accredited Member) 経験2年以上の会員


となっており、Accredited Memberになるためには、それ以前に候補者(Candidate)になる必要があります。

Candidateは資格者として扱わないこととされています。


Accredited Memberを直訳すれば「認定会員」、Accredited Senior Appraiserは「認定上級鑑定士」になるかと思います。


また、(機械設備)と付されているのは、ASAの規定で、単にAccredited Member、Accredited Senior Appraiserと名乗ってはならず、必ず専門分野を表記することとされているためです。


しかし、日本語でどう表記するかまではASAでは定められていません。JaSIAでは「国際資産評価士」を商標登録しているようですが、これとは違った名称の表記も見受けられます。

当社の名刺でも「米国鑑定士協会(ASA)資産評価士(機械設備)」という肩書きを採用しています。


名刺を交換した方から「"鑑定"士」と「"評価"士」は何が違うのかと聞かれたことがあります。


実質的にはASAの評価人もAppraiserなのですが、一説に依れば不動産鑑定士の団体から「鑑定」の名は使わないで欲しいという要望があったとのこと。しかし、ASA関係以外でも国内で担保評価を行っている団体は「鑑定」の名称を使用しており、この辺の真偽の程は良く分かりません。



結論としては、「単に"大人の事情"で呼称が違うだけ」ということになります。

弊社も不動産・動産の一括評価をお求めいただいた場合、不動産は「鑑定士」の、動産は「評価士」の鑑定評価書を発行しております。



理論的なバックボーンに違いはないので基本的には同様のものとお考えいただければよろしいかと思います。



※この記事は有限責任事業組合日本動産評価フロンティアのコラムで2016年4月22日に掲載されたものを再掲しています。




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