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  • 執筆者の写真Frontier Valuation

PHSの新規受付終了のニュースから考える「耐用年数」

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PHSの終焉がそろそろ現実的になってきた。 ソフトバンクグループのY!mobileがPHSの新規契約を来年3月で終了するという。

Y!mobile、「PHS」の新規契約・機種変更・プラン変更を2018年3月31日をもって停止 - ITmedia Mobile http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1704/20/news064.html

実は私も2年前までPHSを使っていた。ちなみに今はガラケーである。

今はスマートフォン全盛であるが、通話をするにはあまり向いている形ではない。 ガラケーの方が理にかなった形状だとは思っている。

それはいいとして、PHSの終了は高速だけど高価だと思っていた通信規格が必ずしも高価でなくなってきたことを意味する。

もともとPHSは固定電話の子機を発展させたような技術で、自動車電話の発展系である携帯電話に比べればひとつのアンテナが受け持つ範囲は小さいものの音質が良く、初期の携帯電話よりは高速な通信が可能であったため、初期はデータ通信、携帯電話の通信速度が上がってくると安価な音声通話としての特色を活かした商品展開が行われてきた。また2000年代前半は中国で爆発的に売れていた。


しかし、最後の砦の音声通話もIPが主流になってついに役割がなくなったようである。唯一の強みだった医療向けも3G規格以降は医療機器との干渉も少なくなったようで、サービスの完全終了である停波も現実味を帯びてくるようになった。 香港では既に停波となり、PHSに割り当てられていた周波数帯が他に転用されたため、PHSを所持していると犯罪になるとのことである(→香港でPHSを所持すると処罰される)。

PHSの実験が始まったのは1993年、本格サービスの開始が1995年なので、技術的には25年程度が寿命ということになる。 携帯電話の規格も3G規格のサービスが始まったのは2001年で、LTEがほぼ主流の現在の状況を考えると、2020年代半ば頃までが寿命と考えると自然な感じがする。 ただ、市場において競争力がある「旬」な時期は、その中間の10年くらいなのではないか。


 ※本記事は筆者の個人的な見解であり、弊社全体の考え方を現したものではありません。  米国鑑定士協会認定資産評価士(機械設備) 松浦 英泰

この記事は2017年4月27日に有限責任事業組合日本動産評価フロンティアのコラムで発表されたものを再掲しています。

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