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スコープオブワークと批判的懐疑主義(1)

最終更新: 2018年11月21日

ここのところ公文書の改竄、隠蔽といった事案が次々に明らかになっている。 何度も話題にしているが、森友学園の問題は評価の世界にも直結する問題である。 評価主体が、依頼者から提供された文書の真実性、信憑性にどこまで責任を持つべきか ということは重い課題である。 評価における責任の所在の範囲は、スコープオブワーク(業務範囲)として評価契約の契約書等で予め決められる。

一般的に評価人は善管注意義務を負う。 善管注意義務とは業務を委任された人の職業や専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される注意義務をいう。

では「通常期待される注意義務」とはどういったものであろうか。

評価人は、機械設備の評価人であれば機械設備の、不動産であれば不動産の市場価値に関する専門家である。 その市場価値は様々な事象の連鎖、あるいは相互作用によって形成される。 したがって、市場価値に影響を与える事象を現す根拠、証拠を集める必要がある。 問題は他人の作った資料がある場合、その資料が市場価値に影響を与える根拠として必要にして十分なものかという点である。

評価人といえども、そのあたりの根拠を判断することは至難である。 公的機関の強制捜査のように、他人の建物に立ち入ったり資料を押収して徹底的に調べ上げたりすることはできない。 また、調査に対する十分な時間やフィーが与えられることもほとんどない。 したがって、資料に対する信憑性の判断は非常に制約の多い中で強いられることになる。

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